90代の認知症の祖父と暮らしています。
祖父は体は丈夫なのですが、TV兆候が見られます。
テレビの中の女性を「かずこさん」と呼び、こちらに来るようにいいよっていて、時々なぜ来ない！とか子供をたくさん産んだのだから大人になれ！とTVに向かって怒ります。
今日はリビングで彼女のために酒宴の用意をしていて、来ないとTVにおこっていました。

どうやら祖父の初恋の人なのかもしれません。
家に帰りたい、なら生家に連れて行ったりもできるのですが、架空の人間に執着するのはどうすればいいのでしょうか。
誰かをかずこさんに仕立て上げるわけにもいきませんよね…

皆様ありがとうございます。
私は母と姉家族と暮らしていまして、商店を営んでおります。
祖父は足腰だけが丈夫で頭が…というパターンなので、母や私を振り回しているうえに
亡くなった祖母のことは生前さんざん当たり散らしてたのにからっと忘れてしまって、ほんとうに…です。

鏡像認知障害、という認知症の方が稀に発症するものがあります。

皆様は鏡に映った自分のことを、これは自分だ、と理解するまでもなく理解していると思いますが、動物の中でもこれができる種類は中々なく、人間でも赤ん坊の間は、これができない、という研究があります。

このように鏡の中にいる人間が、自分かどうか判断する際に、脳の一部である前頭葉が働いていることも分かっています。

今回のお話はテレビに話しかける、ということでしたが、これに近いものとして、認知症の方が鏡の中の自分に話しかけるということがあり、これを冒頭の鏡像認知障害と言います。

これについては、上記のように、鏡の中にいる人間を、自分かどうか判断する脳の一部が、認知症によってダメージを受けているという解釈がされています。

テレビと鏡の違いはありますが、おおむね同じ自体が起こっているのだと思います。

テレビに話しかけることについての対処はあまり語られていませんが、この鏡に話しかけることについては、放っておくことが基本的な対応のようです。

周りから見れば何とも言えない光景ですが、本人からすれば、知らない人なのに楽しい話をすると楽しそうにしてくれる良い人とお話ししている感覚なので、無理に遮るより良い、という判断のようです。

そもそも認知症や精神的な症状は、本人や家族などに害がない行動は、見守ることが基本的な対応になりますので、それに倣っているということだと思います。

テレビに話しかけることも、ご本人にとっては友人、あるいはご高察の通り初恋の人を歓待しているだけだと思いますので、無理に止めさせる必要はないと思います。

逆に、用意する食事で食費がかさむ、とかつけっぱなしのテレビで電気代がかさむし眠れない、というような具体的な被害があるのであれば、止めることもやむなしです。

認知症のお医者様にご相談いただけば、精神安定のお薬や、睡眠薬で対処するということもあると思います。

認知症の方の行動全てを完全に理解するというのは難しいことですが、初恋の人かもしれない、と観察して寄り添えているあなたは良い介護者だと思います。

ゆっくり見守ってあげてください。

観察する、じっくり話を聞く、話に乗っかる…。
昔の写真なんかあったら一緒に見ても良いかも。
施設にはたくさんいますよ。
年の行った男性介護士を「先生」、女性介護士を「○○ちゃん」（知らない名前、奥さん娘さんでもない）。
まあ…返事してますがね(笑)

えっ、あなたは優しいですね。私は認知症の母から架空の話をされると、「わからない・知らないよ～」と答えます。また今日は何曜日と何回も聞かれると「土曜日でも日曜日でも、好きな曜日にしていいよ～」っと聞き流します。するとそんな言い方しなくたっていいじゃないと言われるから、「だって面倒臭いんだもん」と素直に答えます。それでいつも親子が笑ってます。うちの家族は、それでいい。毎日、それの繰り返しです。家族全員、五体満足で自由に暮らせるなら、私はそれでいいです。
あなたには、あなたの家族の形があっていいと思います。それは、自由ですよ。

無理に正さず、おじいちゃんの好きにさせてあげて。
違うてましょ！そんな言葉はかけないで。

追記になります。
祖父は寝るときもテレビをつけっぱなしにしていて、消してもいつの間にかつけ、四六時中テレビを見ています
生身の人間が出てくる番組ではないと、別の部屋のテレビを見るか、チャンネルを動かします。
そして、出演者に話しかけたり食事を用意したりします。